採用面接終了後に、合否連絡がなかなか来なくて焦るなんてことありませんか。また、合否連絡が来ないせいで、他社の選考等のスケジュール調整に影響が出たりもしますよね。
置かれた環境や、様々な条件により合否連絡が来るタイミングは異なりますが、1つだけ言えることがあります。実は・・・。
本記事では、採用面接後に合否連絡が来るタイミングについて東証一部上場の大手メーカーに勤める現役人事担当者が解説します。
合否の決まり方
合否決定までの流れ
そもそも、面接の合否はどのように決まるのでしょうか。
当然、企業や面接官ごとに決め方は異なりますが、基本的には面接の内容やすでに出揃っている情報を他の候補者と比較して決めることになります。面接官が複数いる場合には、他の面接官とのすり合わせも必要になるでしょう。
合否決定にかかる時間
上述の通り、
- 他の候補者との比較
- 他の面接官との評価のすり合わせ
が必要となりますが、企業側はどの程度の時間を要するのでしょうか。
「他の」候補者というのは、同じターム・条件で選考している候補者を指します。つまり、1週間に渡って選考を行っているようであれば、1日目に選考を受けた候補者は2日目~7日目に選考を受けた候補者とも比較されることとなります。
「他の」面接官というのも同様で、同じターム・条件で採用面接を行っている面接官を指します。選考に大勢の面接官を動員しているような場合には、すり合わせに膨大な時間がかかることもあります。
結局、選考期間によってバラバラだから、他の候補者との比較にどのくらい時間がかかるかは分からないということでしょうか。
そうではありません。
なぜなら、よほどの人気企業(採用に全く困らないくらいの倍率の高い企業)でない限りは、合否連絡を速やかに行いたいと考えています。企業側は、連絡が遅れることをリスクと認識しているからです。
したがい、選考期間を長くとっている企業であっても、最大1週間程度を目安に一定ターム内の候補者を比較するスケジュール感で動いているケースが多いです。
スケジュール感は人事担当者に確認してもOK
ほとんどの企業では、採用ホームページ等に選考フローが記載されています。そのフローから逆算し、どのくらいのタイミングで合否連絡が来るかを読み取ることが可能です。また、「面接後○日以内に合否連絡します」と具体的に書いてある場合もあります。
もし、ホームページやその他の情報からスケジュール感が分からない場合には、直接人事担当者に聞いても問題ありません。このためだけに電話等で確認することは、若干違和感がありますが、面接が始まる前や終わった後などにさらっと聞く分には、嫌がることなく答えてくれるでしょう。
絶対的な(高い/低い)評価を受けた場合の例外
先ほどは、”候補者同士を比較する”場合についてお話ししましたが、比較せずに合否を決定するパターンもあります。
それは、企業が設けている採用基準との絶対評価で合否を決める場合です。
一般的には、全候補者に対して絶対評価を行っているケースは少ないと思いますが、一部の飛び抜けた評価(良い場合も悪い場合もあります)の候補者に対しては実施していることがあります。
以下に例を挙げてみましょう。
絶対的な高い評価のケース
– 現役の3年目社員のスキルレベルと比較して2つ以上のスキルが勝っていたら合格
– 卒業研究、部活動、アルバイト、インターン全てにおいて極めて大きい成果を残していたら合格
絶対的な低い評価のケース
– 目を見て話せなければ不合格
– 自己紹介が2分を超えたら不合格
このように、何らかの絶対的な基準を設けている場合には、候補者同士を比較することなく、合否を決定しています。
合否決定後の企業の対応
先ほど 、企業側は連絡が遅れることをリスクと認識していると説明しました。これは、合否連絡までに時間を要すれば要するほど、候補者が他の企業に目移りしてしまう可能性があるからです。
したがい、合否が決定したのち、合格者に対してはなるべく早く連絡を行おうとしているはずです。
もうお気づきだと思いますが、この「リスク」というのはあくまでも採用面接の合格者に対してのみ孕むことになります。つまり、不合格者に対してはリスクを認識することはほとんどないのです。
こう聞くと、「不合格者を蔑ろにするのは企業としてどうなんだ」と思われるかもしれません。誤解いただきたくないのは、あくまでも、合格者と不合格者を比べた際には、合格者を優先したくなってしまうということです。不合格者はどうでもいいということではありません。
タイミング別の期待度
それでは、以上を踏まえて、合格通知のタイミング別に期待度を見ていきましょう。当然、不合格通知の場合には、期待度はありません。
その日に来る
期待度:★★★★★
その日に合格の連絡がきた場合は、めちゃくちゃ熱いと思ってください。一定ターム内の最終日だったという可能性を除けば、他の候補者と比べるまでもなく、絶対的に高評価である可能性が高いです。
また、その企業の方針にもよりますが、メールでの通知でなく電話などで囲い込むように連絡が来た場合には、より「欲しい」と思われているということでしょう。
それ以降
期待度:★★★☆☆
当日に連絡が来なかった場合には、他の候補者と比較したうえで評価を受けていると考えましょう。 当日連絡に比べて期待度は落ちますが、合格している以上、必要以上に期待度にこだわる必要はありません。
また、当日連絡同様に、電話などで囲い込むように連絡が来た場合には、期待度が向上します。
参考:合否連絡の期限を越えても連絡がないケース
まれに、聞いていた合否連絡期限を越えても、連絡が来ない場合があります。これには理由があります。それは、合否のボーダーラインより少し下にいる場合です。
先ほど、合格者に対してはなるべく早く連絡を行おうとしていると説明しましたが、ボーダーラインより少し下にいる場合には、合否連絡時点では当然不合格扱いされるため、”すぐに連絡”の対象とはなりません。
また、企業側としては、合格とした候補者が選考辞退するリスクを抱えています。そのため、(絶対的に低い評価ではなく、)他の候補者と比較してギリギリ不合格の判断となった候補者を、繰り上げ合格としなければならない状況に陥ることも想定しています。
その結果、ボーダーラインより少し下にいる候補者については、当初予定している合否連絡期限を越えても連絡したくないという状況になるのです。
「連絡したくなくても約束守ってよ 」と思いますが、少し待って合格になる可能性があるなら、まあ待ってもいいかなとも思ってしまいますね・・・。
おわりに
今回は、採用面接当日に合格連絡が来たら、めちゃくちゃ熱いということをご説明しました。また、合否を決定するまでのフローと企業の考え方についても簡単にご紹介しています。
色々書きましたが、どのタイミングで連絡を受けたかによって期待度を計っても、合否の結果が変わるわけではないことは、おわかりだと思います。
以前、面接対策に関する記事も書いていますので、是非参考にして面接に文句なしで合格できるよう準備してくださいね。



コメント