【卒論】文献レビューの進め方【気をつけるべきポイント解説】

学生

「卒業論文で文献レビューをしなきゃ・・・」
「文献レビューってどうやって進めるんだろう・・・」
「文献や論文はどうやって入手すればいいんだろう・・・」

本記事では、こういった悩みや疑問に答えていきたいと思います。

筆者は国立の大学院で修士論文を執筆した経験がありますので、その時のことを思い出しながらまとめていきたいと思います。

この記事を読むことで、 文献レビュー/先行研究レビューについての基礎知識が身につき、早速、手を動かし始められるかと思います。

 

文献レビューの進め方

文系の卒業研究/論文で重要となってくる「文献レビュー」について、かんたんに解説したあと、基本的な進め方をご紹介します。

文献レビューとは?

文献レビューとは、先行研究について調べてまとめることです。

ご自身が研究をされる場合、その研究には「新規性」がなければなりません。すでに他の人が研究していることを再び研究しても意味がないですし、過去の研究と似たような研究をして、かんたんに予測できてしまうような研究結果となっても面白味がありません。

かといって、突拍子もない新しいことにチャレンジすればよい、というわけではありません。文系における研究とは「積み重ね」です。過去のそれぞれの研究が積木のように積み重なってさらなる学術的な発展を目指していきます。

そこで、まずはご自身が研究を始める前に、そもそも過去、どのような研究(=先行研究)が行われてきたのかを知っておく必要があります。

文献を読み、先行研究を精査して、その領域ではなにが言われていて、なにがまだ言われていないのか、を知ることが「文献レビュー」といえます。

ここで、文系における基本的な論文構成をみてみましょう。

第2章に注目していただくとわかる通り、文献レビューにひとつの章を割いていますよね。先行研究を把握した上で研究するということが、いかに重要なことかわかっていただけるかと思います。

タイトル 説明
第1章 序論 研究の背景や目的、リサーチクエスチョン、調査方法、特色や意義、論文の構成などを述べる。
第2章 文献レビュー 関連する過去の文献や論文、理論を、その分野の学術的流れや歴史なども含めて要約し、批判的に検討する。用語の定義などもここで。
第3章 調査 詳しい調査背景とその調査結果をまとめる。事実を淡々と述べる。
第4章 分析と考察 第3章の調査結果を第2章の流れ(理論)に沿って分析し、考察する。
第5章 結論 ここまでのことを簡単にまとめ、リサーチクエスチョンへの回答を述べる。含意と課題も述べる。
参考文献 論文中で引用した文献を全て記す。
口頭発表・発表論文 研究内容を学会などで口頭発表した場合や雑誌等に掲載した場合は記す。
謝辞 研究の支援をしてくれた周りの人々に感謝の言葉を述べる。

文献レビューの基本的な進め方

以下の5つのステップに沿って進めていきましょう。

手順 やること
1 ご自身の研究予定領域の文献を収集する
2 目ぼしい文献にさらっと目を通す
3 引用する可能性があるものは文献リストに追加する
4 その文献の内容についてかんたんにメモをしておく
5 その文献の参考文献から次の目ぼしい文献を探す
1.ご自身の研究予定領域の文献を収集する

文献の収集元については、本記事の後半でご紹介します。

2.目ぼしい文献にさらっと目を通す

時間が限られているので、いきなり熟読する必要はありません。

3.引用する可能性があるものは文献リストに追加する

文献情報は、そのままコピペして引用文献として掲載できるような形で、先にメモっておくと良いでしょう。引用したのに参考文献に入れ忘れると、悪意がなくても「剽窃(ひょうせつ)」となりますので、ご注意。

4.その文献の内容についてかんたんにメモをしておく

文献内容のポイントはかんたんにメモをしておき、あとで戻れるようにすると良いでしょう。

5.その文献の参考文献から次の目ぼしい文献を探す

このように、関連文献は「芋づる式」に探すのがオススメです。

こうして研究予定領域の全体像が浮かんできたら、各論文を再編成してストーリー化し、文章でまとめます。これが論文の第2章「文献レビュー」となります。

文献の集め方をまとめました

大学の図書館に出向く、研究室所蔵の資料を借りる、などのほかにも文献を集める方法は多々あります。筆者が学生時代に活用していたものを一部かんたんに紹介していきます。

CiNii(サイニィ、サイニー)

CiNii Articles - 日本の論文をさがす - 国立情報学研究所

国立情報学研究所(NII)のデータベースです。PDFファイルが置かれている論文については無料で閲覧することができるものもあります。多くの大学では何らかの形で有料の契約をしており、学生は図書館等で無料閲覧できる場合があります。

Google Scholar(グーグル・スカラー)

J-STAGE

J-STAGE トップ
学術論文の全文へアクセス-J-STAGEは、日本の学術ジャーナルを発信するオンラインプラットフォームです。

科学技術振興機構(JST)のデータベースです。ほとんどは無料で閲覧することができますが、一部有料のものもあるようです。

カーリル

日本最大の図書館蔵書検索サイト「カーリル」
カーリルは全国7000以上の図書館から書籍とその貸し出し状況を簡単に横断検索できるサービスです。

各図書館にある書籍を横断的に検索することができるサービスです。先ほどまでは、ウェブ上で論文を閲覧する想定でしたが、こちらは図書館に借りに行くことが前提となります。

研究成果リポジトリ

これは大学にもよりますが、その大学の研究成果を発信することを目的としたデータベースが存在することがあります。「(ご自身の大学名) リポジトリ」などで一度検索をかけてみると良いと思います。

文献レビューで気を付けたい3つのポイント

最後に、文献レビューにおいて気を付けたい3つのポイントをご紹介したいと思います。

研究領域の全体像を把握すること

文献を読むのは良いのですが、そもそも文献の選び方に問題がある場合があります。特に視点が狭まってしまっていると文献選びにもバイアスがかかり、知らず知らずのうちに偏りが生じるといったことが起こってしまっている可能性があります。

まずは、広い視野で文献を探しましょう。

研究領域の全体像を適切に把握するように心がけると同時に、その周辺領域にも目を向けることも大切です。

※ ただ、風呂敷を広げすぎると収拾がつかなくなりますので、広い視野からはじめて、適切に焦点を絞っていくことを意識しましょう。

収集した文献は手元に残しておくこと

収集した文献は出来る限り手元に残しておくことをオススメします。一見、その時は関係のない文献に思えても、研究を進めるうちに後から「あれ?これどっかに書いてあったよな・・・、どの文献だっけ・・・」と思うことがあります。

収集の手戻りを防ぐためにも、卒論を提出するまでは手元に残しておくと良いでしょう。

海外の文献にも目を通すこと

ついつい日本語の文献ばかり確認してしまいますが、当然のように海外でも研究は行われています。卒論において、海外の研究をも網羅する必要はないですが、最低でもひとつやふたつは目を通し、文献リストの中に含めることをオススメします。当然、海外研究にも多少なりとも目を通しているということで、論文としてのクオリティもアップします。

 

おわりに

まずは、あまり構えずに、さらっと気軽に学術書や論文を流し読みしてみましょう。

お話ししたことのポイントをまとめると次の通りです。

  1. 文献レビューとは、先行研究を網羅的に把握しようとする行為
  2. 文献レビューをすることで、独りよがりな研究から抜け出そう
  3. ご紹介した各種サービスをうまく活用して効率的に文献を収集しよう

この3つのポイントを抑えながら実践することをオススメします。

今回は、「文献レビュー」の進め方についてお話ししました。
実はここさえうまくいけば、卒業研究は、割と楽になります。なので、頑張りましょう!!

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