【必読!】文系学生のための卒論・修論の書き進め方

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「卒論2万文字なんて無理だよ・・・」
「ちょっと書いてみたけど、卒論終わる気配ないよ・・・」
「効率的に卒論を書く方法はないかな・・・?」

 

本記事では、こういった悩みや疑問に答えていきたいと思います。

筆者は大学院生の頃、5万字を超える修論を1週間で書き上げた経験があります。

 

実は、こういった悩みや疑問は「卒論は果てしないもの」というイメージを捨て、タスクを切り分けて進めていくことで、解決することができます。


この記事を読むことで、卒論に対する向き合い方がわかり、どんどん書き進めることができるようになると思います。

 

卒論を短期間で書き上げるための3つの下準備

 

学生のよくある勘違いとして「卒論は、とにかく文字数を稼ぐために、果てしなく作業する」というものがあります。

 

しかし、しっかりと下準備をした上で、卒論のテンプレートに従って必要なことを書いていくと、いやでも2万字くらいにはなってしまうというのが実際のところです。

 

 

下準備①:まずは「素材」を準備することが大切

 

たとえば、キッチンで料理を作っているときに「たまごがない!」と言って、料理を一時中断し、スーパーにたまごを買いに行ったとします。

 

そして、自宅に戻ってきて料理を再開した数分後、今度は「ケチャップがない!」と言って、料理を中断し、再びスーパーに・・・。

 

こんなことしていたら、料理にすごい時間がかかってしまいますよね。

卒論を書くということは料理と同じです。

 

書くのに必要な「素材」を事前に集め切って、使える形に下ごしらえをしておき、それらを使用しながら「書くこと」だけを集中して行います。

(多少は、書きながら調べたりすることもありますけど・・・。)

 

卒論に時間がかかってしまう学生は「調べごとをする/調査をする/分析・考察する」という "研究の部分" と「卒論を執筆する」という "研究を伝える手段の部分" を同時に行おうとします。

 

そんなトリッキーなことをしていては、より複雑に難しくなるし、手戻りは多くなるし、わけがわからなくなって質は落ちるし、なにより時間がかかってしまいます。

 

下準備をしておくべきものは以下の通り。

 

 

1.先行研究などの参考文献

 

論文の中で使用する先行研究は、本やPDFなどの状態で手元に集め切っておきましょう。

 

特に、参照したり引用したりする部分には付箋などを使って、いつでも見ることができるようにしておくのがオススメです。

 

私が学生の頃は、付箋を貼った文献と論文のコピーが研究室の私の席に、山積みになっていました。

 

 

2.参考文献リスト

 

上記で集めた文献のうち、確実に参照/引用する文献は、参考文献リストに載せられる形でメモをしておきましょう。

 

参考文献の書き方は、大学や研究室、所属学会の規定のフォーマットに従います。

 

文系の論文の場合は、この参考文献リストの多さが「先行研究にどれだけ目を通した上で研究しているのか」という点で、少なからず、評価ポイントのひとつとなります。

 

ですので、参考文献をメモしていき、文献数が少なく思う場合には、執筆の前に、文献集めをやり切ってしまったほうが良いでしょう。

 

ちなみに、海外の文献にも目を向ける(参考文献に入れる)ことで、論文の質は向上します。

 

 

3.調査結果/データ

 

アンケート調査やインタビュー調査、フィールド調査などの結果(データ)は、その調査を行った段階である程度まとめておき、論文を書く際に、使える形にしておきましょう。

 

ここで知っておくべきキーワードは「再現性」です。

 

いつ・どんな状況で・どうやって行われたかわからないような調査よりも、そういった調査の前提が明瞭に記されていて、読んだ人がそれに従って同じように調査をする(再現する)ことができるほうが研究の信憑性が増しますよね。

 

この「調査の前提」は、調査を行った本人でも時間が立つと忘れてしまいますので、調査実施後、忘れないうちにメモをしておくのがオススメです。

 

その上で、調査結果/データをまとめておきましょう。

 

 

4.分析結果/考察(のイメージ) 

 

上記の調査結果をみて、分析や考察のイメージをメモしておきましょう。

 

そして、全体を通し、自分の研究を下記のようにストーリー立てて説明することができれば、本当にもうあとは論文を書くだけ、といえます。

 

先行研究ではこう言われていたが、こういう視点が抜け落ちていた。そこで、自分はこんな調査を行った。その結果、こうだった。こういう結果になったのは、こう解釈でき、これは、先行研究ではまだ言われていないことである・・・。

 

 

下準備②:卒論のテンプレートに従って構成を練る

 

よくある文系の卒論のテンプレートは次の通り。

 

タイトル 説明
第1章 序論

研究の背景や目的、リサーチクエスチョン、調査方法、特色や意義、論文の構成などを述べる。

第2章 文献レビュー

関連する過去の文献や論文、理論を、その分野の学術的流れや歴史なども含めて要約し、批判的に検討する。用語の定義などもここで。

第3章 調査

詳しい調査背景とその調査結果をまとめる。事実を淡々と述べる。

第4章 分析と考察

第3章の調査結果を第2章の流れ(理論)に沿って分析し、考察する。

第5章 結論

ここまでのことを簡単にまとめ、リサーチクエスチョンへの回答を述べる。含意と課題も述べる。

参考文献

論文中で引用した文献を全て記す。

口頭発表・発表論文

研究内容を学会などで口頭発表した場合や雑誌等に掲載した場合は記す。

謝辞

研究の支援をしてくれた周りの人々に感謝の言葉を述べる。

 

それぞれの章は次のような構造を用いると、わかりやすくまとまります。

節や項の数は必要に応じて増減させてください。

 

第X章 (章のタイトル)

  X.1 はじめに

  X.2 (節のタイトル)

  X.3 (節のタイトル)

    X.3.1 (項のタイトル)

    X.3.2 (項のタイトル)

  X.4 (節のタイトル)

  X.5 まとめ

 

「はじめに」では「本章では、最初に○○について説明をする。次に、○○について述べ、最後に、○○について整理をする。」のように、数行の文で簡潔に章の内容をまとめます。

 

「まとめ」では「本章では、○○することを目的として、○○について述べた。これを受け、次章では、〇〇について述べる。」のように、こちらも数行の文で簡潔に。

 

各章に「はじめに」と「まとめ」が入るだけでも、結構な文字数になりますよね。冒頭で言った通り、こうやって必要なことを書いていくと、いやでも2万文字くらいになってしまうのです。

 

 

下準備③:雑なスケルトン論文を作成する

 

頭から論文を書き進めていき、一発で完成させようとするのは、あまりオススメできません。

 

なぜなら、論文の全体像が明確にイメージできないまま書くことに没頭すると、まとまりが悪くなったり、文章間の連携が悪くなったり、細かい部分の書き方・言い方に迷ったり・・・、読みづらい文となってしまうからです。

 

実際に私も、こういった書き方はせず、論文の完成形がイメージできるような、雑なスケルトンを作成しました。

 

まずは、目次を作りましょう。

章・節・項のタイトルも仮でいいので、書いてみましょう。

 

そして、本文には「ここに○○書く」とか「ここに○○の図を載せる」とか「ここに○○の比較の表を載せる」と、かんたんに書いていき、未来の自分に雑に指示を出しましょう。

 

用意していた参考文献リストなども載せ、一通り雑なスケルトン論文を完成させます。

 

ここまで下準備ができたあなたは、正直なところ、もう勝ち組です。

 

 

 

 

あとは短期集中で一気に書き上げよう!

 

論文執筆の下準備ができてしまえば、もうあまり言うことはありません・・・。

ここからはかんたんに説明していきます。

 

 

お題(見出し)に合わせて小レポートを連続で書くイメージ

 

雑なスケルトン論文には、目次作成の際に決めた「章・節・項の仮タイトル」と、本文に書かれた「未来の自分への指示」があるはずです。

 

そのお題に合わせて、小レポートを書いていけば、やがて立派な論文となります。

 

「論文は果てしないもの」と思いがちですが、こうやって小分けにして考えるだけでも、随分と楽に書き進めることができますよね。

 

 

第1稿は「プロトタイプ思考」でいこう

 

お題に合わせて小レポートを書いていくイメージで進めるわけですが、第1稿の段階では、一寸の隙もないような完璧な美しい文章を書く必要はありません。

 

自分に「とりあえず」と言い聞かせながら、6〜7割程度のクオリティの文章で構わないので、まずは書き切ってみましょう。

 

書く順番も「書けるところから」で、全く問題ありません。

 

本文の修正・調整は、第1稿が出来上がり、全体像が見えた段階で一気に行うのがオススメです。

 

特にパソコンで書く方は「検索」や「置換」などの機能を使って、ある程度の表記ゆれを一括で処理することができたりもします。

 

 

リフレッシュすることも大切

 

今まで「卒論の執筆は、こうすればかんたんにできるよ」みたなニュアンスでお話ししてしまいましたが、実際のところ、なんだかんだで結構しんどいものです・・・。

 

こうしてブログを運営したりと書き物が好きな私ですら、修論を書き終えた後「もう二度と書くものか!」と思ったぐらいです。

(時間が経った今は、ケロっとしていますが・・・。)

 

気を張って取り組んで、嫌になって、書き終わらずに卒業延期となってしまったら、元も子もありません。

 

せっかく卒論をタスクに切り分けているので「今日はここまでやろう」とか「ここまで終わったら自分へのご褒美」のように進めていくのがオススメです。

 

 

 

 

卒論に取り組む際に注意すべきポイント

 

最後に、注意すべきポイントを挙げておきます。

 

 

研究室でのスケジュールを把握しておく

 

大学としてのスケジュールを気にすることはもちろん、研究室としてのスケジュールも把握しておくことが大切です。

 

研究計画の締め切りや、第1稿の締め切り、指導教員の最終チェックの締め切り、コピペ検証ツールの締め切り、などなど。

 

 

大学や研究室、所属学会の体裁に従う

 

論文の書き方や作法には決まりがありますが、それは、大学や研究室、所属学会などによって異なります。

 

どの作法に従えば良いかは、あらかじめ指導教員に確認をとっておく必要があります。

 

特に、文中の表記や記号の使い方、句読点、脚注の書き方、引用の仕方、参考文献の書き方、など、結構違います。

 

 

コピペは検証ツールで即バレる

 

コピペだけは絶対にしないでくださいね。剽窃となります。

 

自分が書いたものではない文章を論文に記載する時は、必ず正しく「引用」をしましょう。

 

最近は多くの大学に「コピペ検証ツール」というものが導入されており、学生の書いた論文をそのツールに投入することで、他の文献との類似度がパーセンテージで表示されたりします。

 

引用箇所やよくある言い回しの文章などが、コピペと判断されないか怖い・・・というのも否めませんが、正しく引用できていれば問題ないですし、なにより、誠意を持って執筆すれば、誤検知で剽窃扱いとされる、なんてことはありません。

 

 

おわりに

 

「雑でもいいから完成形を作り、全体イメージを把握する」というやり方は、卒論だけでなく、社会人になって資料を作成する際などにもかなり役に立ちます。

 

お話ししたことのポイントをまとめると次の通りです。

 


● 書き始める前の「下準備」が大切

● 雑なスケルトン論文を作成し、全体像をイメージ

● 小レポートの連続だと思って、どんどん書き進めていく

 

この3つのポイントを抑えながら卒論に取り組むことをオススメします。

 

今回は、卒業論文や修論の書き進め方についてお話ししました。

卒論が終われば、めちゃくちゃ楽しい時間が待っていますよ。頑張りましょう!