【人事に聞く】派遣社員の顔合わせ面談を攻略しよう

しごと

「派遣社員」というと、あまり良いイメージを持たない方もいるでしょう。しかしながら、人手不足が叫ばれる近年においても、「派遣社員」という働き方を選択している人が一定数残っています。それは、派遣社員ならではの良さがあるからではないでしょうか。

この記事では、派遣社員として働きたい方が必ず直面する、企業担当者との顔合わせ面談について、攻略のコツご紹介します。

 

派遣社員として企業で働くまでの流れ

派遣社員と一口に言っても、いくつかの形態が存在します。今回の記事では、イベントスタッフのような単発型の派遣ではなく、一つの企業に長期間就業するタイプの派遣についてお話しします。

派遣社員として企業で働くための流れは以下の通りです。

①派遣会社に登録する

まずは派遣会社に登録する必要があります。派遣会社によって、持っている求人が異なりますので、すでに応募したい求人が決まっているようであれば、そこから逆算して派遣会社を選択しなければなりません。

一方で、特に応募したい求人が決まっていないようであれば、選択肢を広げるために大手の派遣会社を選択すると良いでしょう。大手派遣会社をいくつか下記しておきます。

- スタッフサービスグループ

- パーソルテンプスタッフ株式会社

- 日総工産株式会社

- 株式会社マイナビ

②求人に応募する(or 派遣会社から求人紹介を受ける)

派遣会社に登録した後は、具体的な求人を探しましょう。派遣会社によっては、希望条件に合った求人を紹介してくれる場合もあります。

③就業先企業の担当者と顔合わせ面談をする

原理原則に従えば、②の後、派遣元会社が派遣先会社と契約を結ぶことで内定となり就業開始となります。というのも、労働者派遣法第26条第7項において、派遣労働者を特定することを目的とする行為が禁止されているためいわゆる「面接」を行ってはいけないからです。

しかしながら、実態としては、「顔合わせ」や「面談」と称し、労働者と派遣先企業の担当者が話をする機会を設定していることがほとんどです。

④内定

顔合わせを経て、派遣先企業から「OK」を貰えると、晴れて内定となります。

顔合わせ面談とは?

先ほどお伝えした通り、本来禁止されている派遣労働者を特定することを目的とする行為、いわゆる「面接」に該当しないよう、都合よく名称を変えて「顔合わせ」としていますが、実質には採用選考的な意味を持つ面接にあたります。

ここでは、専門性の高さが要求されるポジションでない限り、人柄やスキルの程度を確認されるケースが多いでしょう。また、一般事務的なポジションでの募集の場合には、OA機器の操作スキルやOfficeソフトのスキルについて確認されることもあります。

そのほか、残業可能時間や家族構成、勤務時間など一般的な採用面接で聞かれるレベルまで踏み込んだ質問をされることもあり得ます。

一方で、企業によっては、募集ポジションの詳しい説明などをしてくれるケースもあり、労働者側にも顔合わせを行うメリットは十分にあります。 そのほかにも、実際に企業の雰囲気を感じることができる貴重な機会でもあります。

 

顔合わせ面談で見られているポイント

それでは、一般的な派遣先企業の目線で、顔合わせ面談で何を見ているのかご紹介していきます。

【基本的な考え方】

ポイントをお伝えする前段として認識しておきたいのは、派遣社員が担うのはオペレーターのポジションであるということです。したがい、画期的な提案を求められているわけではなく、定型作業を正確にこなすことを期待されています。

※募集している会社・職種によっては、当然この限りではありません。 

【ポイント①:継続して就労が可能か、安定した就労が可能か】

正社員とは違い、なかには学生のアルバイト感覚で応募をしてくる人もいます。「とりあえずやってみて、あわなかったら辞めればいいや。」などといったイメージです。

企業からすれば、リスクでしかありませんので、継続就労ができるかどうかというポイントは重要になってきます。

確認方法としては、これまでの経歴や就業実績におかしな挙動が見られないかをまずはチェックすることになります。そして、現在の生活環境等を探っていきます。例えば、雑談の中で、配偶者が転勤族かどうか(=すぐに転居のため退職になってしまうリスクがあるか)などを確認するのです。

【ポイント②:制約がどの程度あるか】

派遣社員という働き方を選ぶ人の中には「育児を優先するため、正社員にはなりたくない」という考え方をしている人が多い印象があります。あるいは、育児にかかわらず、何らかの制約を抱えているケースが多いと言われています。

例えば、子供の送り迎えのため朝9時までは出社できない、ご家族を看護する必要があり夜19時以降は残業できないといった具合です。

企業からすれば、制約が無いにこしたことはありません。しかし、今の時代、ある程度の制約は許容しなければ人が集まらない環境であることも理解しているのです。

そのため、「この応募者はどんな制約があるんだ?」という目で、しっかりと確認をしてくることでしょう。

【ポイント③:コミュニケーション力に問題がないか】

コミュニケーション力は、派遣社員に限らず、社会人であれば求められるスキルの一つですが、ここで言う「コミュニケーション力」は、一般的なそれとは異なります。

派遣社員の面談では、当該募集ポジションの定型的な仕事において、必要なコミュニケーションが取れるかどうかといった点を見られています。積極的に他者に働きかけて、組織を巻き込むような力を求めれているケースはまずありません。

攻略のコツ

先ほど、顔合わせ面談で何を見られているかについてお伝えしました。裏を返せば、それらのポイントを抑えておくことで攻略が可能です。

【コツ①】

継続して就業できることをアピールしましょう。もし、経歴に不安がある(過去、短期間での転職を繰り返しているなど)場合には、企業担当者を安心させるもっともらしい理由を事前に準備しておく必要があります。

また、そもそも継続した(安定した)就業ができないということであれば、それを許容してくれるポジションを探しましょう。

【コツ②】

自身の制約を整理し、明確に企業担当者へ伝えられるようにしましょう。また、その制約の中で、どのように企業に貢献できるのかを事前に考えておくとなお良いです。

そうすることで、企業担当者は「自己分析がしっかりできている」「制約があっても何とかやってくれそう」と感じるはずです。

【コツ③】

面談中の質問には、意図をくみ取った回答をしましょう。緊張や不安から、聞かれてないことを長々と話してしまう方が多くいます。

派遣社員の面談では、特殊な質問はほとんどありません。したがい、一般的な質問に対する準備はしっかり行っておき、適切な回答をするように心がけてください。

これらを意識して、企業担当者にしっかりアピールしていただきたいと思いますが、嘘をつくことは辞めましょう。仮に働くことができたとしても、どこかで無理が生じることになってしまいます。

おわりに

今回の記事では、派遣社員として働きたい方が必ず直面する、企業担当者との顔合わせ面談について、攻略のコツをお伝えしました。この記事を読まれた方が、少しでも企業と上手くマッチングできることを祈っております。

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